語学ママの語学マインドが整うブログ

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語学試験の落とし穴

語学マインドが整うブログへようこそ。

 

 

今日は、ちょっとシビアなお話をします。

シビア、といっても私が思うシビアで、全然そう思われない方もいるかと思いますが。

 

 

実はとっても尊敬するインドネシア語通訳者の方に

色々お話を伺う機会がありまして。

 

それで私が日頃から感じていたことを

はっきりおっしゃっていたので、嬉しいな、と思い、

シェアすることにしました。

 

 

それは、語学試験には落とし穴があるなと感じたことです。

 

英語なら英検準1級とか、1級、

インドネシア語ならA級を想定してみましょう。

 

 

まだ合格していない方は

きっと、合格したい!と思って必死に勉強しますよね。

 

もれなく、インドネシア語検定に関しては、私もそうですが。

 

 

 

 

 

日本の英語学習者の弱み

まず、私が普段、英語の講師活動をしていて感じていることを書きます。

 

私がこれまでいろいろな生徒さんと出会ってきて思うのは、

検定試験を重視し過ぎている生徒さんがかなり多いということです。

 

英検、TOEIC、まあさまざま他にも英語に関してはありますが、

検定試験だけの勉強をしている人は、必ず行き詰まります。

 

もちろん、検定試験は素晴らしいと思いますし、受けるに越したことはありません。

私もTOEICは受け続けたいと思っていますし、

英検も20代、30代はかなり頑張って数年かけて

1級を取りました。

 

 

それでは、何が問題なのでしょうか。

 

それは、検定に力を入れすぎると、実践的な英語の勉強を疎かにしがちになるということなんです。

 

検定はとても特殊です。

特に私が思うのは、語彙です。

 

英検1級で合格ラインに達することができる方は

間違いなく、語彙力を強化した方です。

語彙がかなり難しいんですね。

私もかなり語彙力は鍛えました。

 

(これは、インドネシア語検定にも言えることですね。)

 

ただ、英検1級に受かったからといって

問題なく英語でコミュニケーションができるかというと

そうでもありません。

 

英検1級に受かった頃の私の英語力は今と比べて

全然低かったです。

 

プレゼンもろくにできませんでした。

 

 

ここに、検定だけの勉強をすることの落とし穴があります。

 

 

私は、簡単な語彙だけを使ってコミュニケーションすることが

とても大事だと思うようになりました。

 

簡単、というのも定義が微妙ですが、、、

簡単な語彙、というよりも適切な語彙を瞬時に判断する

力だと言えます。

 

それは通訳学校でパワー音読を通して学んだことです。

 

パワー音読は、横山カズ先生の著書で勉強しましたが、

とても良い教材だったので、私のアカデミーでも

上級者クラスに取り入れていますが、

英検2級レベルから使える参考書です。

 

 

中学と高校の文法を知っていれば

問題なく使いこなせる参考書です。

 

英検1級の語彙力は必要ありません。

2級で十分。

 

私が、日頃通訳している中で使っている語彙も

おそらく英検レベルだと2、準1級のものが

かなり多いと思います。

 

でも、英検1級を合格するためだけの

勉強をしている学習者は、この発想に気づきません。

(私がそうでした。)

 

とにかく、英検合格を究極の目標にしてしまい、

難しい語彙を知ることでなんとなく満足。

 

映画やドラマ、ニュースを聞いてもわからないのに。

それよりも、何が自分の課題なのか、明確にできていない。

 

でも、検定の勉強をしているからなんとなく

大丈夫だと思ってしまう。

 

そんな節があったと思います。

実際は、生きた英語が学びたいのに。

 

 

私は、自分の生徒さんが英検を重視し過ぎて

パワー音読や、実践英語を軽視してしまうのをとても

危惧しています。

 

 

なので、あえて検定対策はアカデミーではしません。

 

検定の勉強のコツなどは話しますが、

対策講座はどうしてもやりたい方は

個別のサロンを通してやるなどしています。

 

 

検定を受験するための勉強はもちろん大事ですが、

それだけにとどまらない勉強法をしていくことが大事です。

 

実際、パワー音読の授業をする中で、

また、アカデミーの勉強会などを通じて

メキメキ力をつけている生徒さんは、

外資系の会社でお勤めですが、

「英語の会議でリスニング力が上がったことを感じた。

長文をすらすら読めるようになった」

 

一度授業に参加しただけで「TOEIC

リスニングが少し遅く聞こえた」など

対策をしているわけではない

授業を受講しているだけで、すでに効果抜群なんです。

 

 

自分に足りないと力はなんだろう

どんな力をつけたいんだろう

 

これを先に考えることが優先事項!なのです。

 

検定に合格することを究極の目的にしてはいけません。

 

本当の目的を明確にしてから

それを補うための検定の勉強をしていくことが

大事で、その中で合格していけるのではないかと思います。

 

 

これは私が今までずっと考えていたことですが、

私は英語に関しては、こんなふうに考えてきましたが、

インドネシア語は、自分がA級にまだ受かっていないし、

合格したい気持ちがとても強く、

こんなふうには思えていませんでした。

 

ただ、今日、インドネシア語の先生のお話を伺う中で、

インドネシア語検定について

同様のお話があり、英語に関してわたしが生徒さんに感じていたことは

そっくりそのまま、私のインドネシア語に対する姿勢の

ことだと気付かされました。

とても反省し、そして勉強の姿勢を見直すきっかけとなりました。

 

 

私は、これから1年くらいかけて

インドネシア語を徹底的にやろうと思っています。

 

ただ、今までのように検定を究極の目標にはしません。

 

それよりも、実践の場で使ってもらえる、

誰かのお役に立てるインドネシア語力をつけていきます。

 

そして、英語も同じです。

 

今はいろんな検定に溢れています。

発音の資格試験、スピーキングの資格試験。

 

でも、これに合格しても、

話せない、通訳できない、ではなんのための検定合格でしょう?

 

なんのために勉強しているのか?

 

この目的感を明確にしているかどうかで

語学学習の方向、ひいてはキャリアも人生も変わるのではないでしょうか。