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昨日、4月19日は、ジャカルタはお休みでした。知事選の再投票があったからです。これは、2月15日の知事選で首位だったにもかかわらず、過半数がとれなかったことから再投票が行われることになったため。上位2位だったアホック知事と前教育文化大臣のアニス・バスウェダン氏が争いました。
結局、アホック氏は、落選。アニス氏が当選しました。(CNNの関連記事↓)
http://edition.cnn.com/2017/04/19/asia/jakarta-election-results/
もともと、私は教育文化大臣という背景を持つアニス氏には好感を持ってはいたのですが、アホック知事のクリーンな選挙運動や、これまでの実績に尊敬の念を持っていたので、アホック知事の再選を願っていました。今回の選挙についてはとてもがっかりしています。。
ニューズウィークにわかりやすく構図が書かれていましたので、参考までにリンクを掲載します。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/02/-15_2.php
以下、抜粋です。
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アニス候補は野党「グリンドラ党」のプラボウォ党首がバックについている。同党首はスハルト元大統領の娘婿で軍人出身、中東でのビジネスの成功から巨額の資金を選挙戦に投入、次期大統領選への出馬意欲も示している。
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イスラム急進派が組織した反アホックデモの参加者は大半が選挙区外から動員されたイスラム教徒で、日当、交通費、弁当代などが支給されていたとの指摘があり、その資金源や選挙運動資金を巡る問題も浮上している。一方のアホック陣営は「選挙資金は寄付で賄っている」と公言するほどクリーンな選挙を展開している。
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聴衆、有権者を引き付ける「実績に基づく具体的政策とユーモア、機知にあふれた演説」で「裁判の被告」という立場ながらも選挙戦後半に支持を急速に伸ばしてきたアホック候補。
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それを阻止するためにイスラム急進派などは「宗教冒涜」を持ち出し、キリスト教徒で中華系インドネシア人、スマトラ州の島嶼部出身であるアホック候補を「知事に相応しくない」と攻撃し、他の候補者も「黙認」という形でそれに乗じてきた、というのが今回の選挙戦の基本的構図なのだ。
以上がニューズウィークからの抜粋です。その通りだと思います。
インドネシアといえば、イスラム以外の宗教にも寛容な国として有名なだけに、このような選挙が行われてしまったことに対して遺憾です。
私の友達も、実績よりも「宗教を冒涜したから」という理由でアホック知事を応援できない、とする方がいました。その理論も理解できる一方で、実績が大事だとして、アホック知事を選ぶイスラム教徒の友人もいて、私はどちらかといえば、そちらに共感しました。
アホック知事が負けたことで、きっとデモは大幅になくなるでしょうが、なんだか とても残念だと思ってしまいます。
この選挙から学べることは?しばらくは、それを問い続ける日々になりそうです。