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今日もインドネシアの文学について語らせていただきます。
(と言っても、ヘリテージのイベントで紹介された本ですが。)
あ、本題に入る前に。
みなさま、インドネシアの文学って聞いて作家さんや本の題名を思いつきますでしょうか?
実は、インドネシア語を長く勉強していても、ピンと来る人は多くないと思います。
正直、インドネシアは日本と比べると文学があまり発達していないように思います。
しかし、インドネシアでも素晴らしい、そして有名な作家さんは厳然といらっしゃいます。そのうちの一人がこちらの本の著者。
Leila S. Chudoriさんです。
今日は、ヘリテージのオンラインイベントでレイラさんのお話を聞くことができました。前回もそうだったのですが、原作を英訳した翻訳者がヘリテージのメンバー、ということがよくあって、翻訳者さんも参加していらっしゃいました。
翻訳をしているものとしては、もう嬉しくてたまらない時間でした。
(今回は、翻訳者さんは途中退出されてまさかのお話が聞けないという事態になってしまいましたが。。)
さて、こちらの本ですが、結構ヘビーな内容です。
スハルト政権で何が起こったか、この歴史を学ばずして、インドネシアを知ったとは言えません。かなり暗黒の時代です。
作者によると、インドネシアでもこの時代を知らない若者が増えているそうです。
そんなに前のことじゃないのですが。。
さて、先ほどのサイトから、第1パラグラフを抜粋して要約してみます。
あらすじの初めの段落です。
Jakarta, Maret 1998
Di sebuah senja, di sebuah rumah susun di Jakarta, mahasiswa bernama Biru Laut disergap empat lelaki tak dikenal. Bersama kawan-kawannya, Daniel Tumbuan, Sunu Dyantoro, Alex Perazon, dia dibawa ke sebuah tempat yang tak dikenal. Berbulan-bulan mereka disekap, diinterogasi, dipukul, ditendang, digantung, dan disetrum agar bersedia menjawab satu pertanyaan penting: siapakah yang berdiri di balik gerakan aktivis dan mahasiswa saat itu.
ある日の夕刻、ジャカルタの集合住宅の中でビル・ラウトという学生が
4人の男性に襲われ、友人と共に見知らぬ場所に連行される。それから何ヶ月も拷問を受ける。その目的は、『学生活動の首謀者は誰か』という重要事項を答えさせるためだった。
というところから、なんと。。。最後は、、、
(以下、一気にネタバレしますので、ご注意)
主人公が海の底へ沈んでしまう。。という結論に至ります。
この物語は、フィクションですが、実話を元に作られました。
作者は、被害者の家族から話を聞き、現地に赴き、主人公の名前と家族構成を決め、作品を作り上げています。
ただ、こちらの本、まだ電子書籍になっていないようです。(英語、インドネシア語共に。。)
インドネシア語版は、インドネシアの書店では問題なく入手できます。
英語版は、インドネシアの紀伊国屋にも発注をすれば入手できるかも、という状況のようです。
ということで、私はまだ読めておりません。
ですが、作者のお話を聞くことができ、本当に読んでみたい、と思っています。
こんな過去があった、ということは知っておくべきですし、作者の方のリサーチ力や、命名力、文章力はきっと素晴らしいんだろうなとお話を聞いていて思ったのです。
インドネシア文学、なかなか面白いんですよ!
ぜひ、どちらかの言語で読了に挑戦していただければと思います。
(って本が入手できれば。。ですが。。涙)